こちらのフレーム。

COLNAGO Master 1980s
30年ほど前のイタリア製フレームです。
ちなみに、
ビンテージロードバイクは、
イタリア、ドイツ、フランス、、、
たまに、アメリカ。
などにたくさん眠ってます。。
70、80、90年代、
スチールパイプを使用した、
ハンドメイドのロードバイクが数多く存在し、
レースでも活躍しておりました。
ビルダーもかなりいたのではないでしょうか。
今のロードバイクは、
アルミ製、カーボン製がほとんど。
ハンドメイドではなく、
機械によって大量生産されています。
職人の技、コダワリ、
のようなものがなくなってしまいました。。


写真を見て分かるように、
スチールパイプの断面が円形ではありません。
パイプに潰しを入れて、
曲げ剛性を高めてあります。
剛性を上げるために肉厚を厚くすると重くなる。
レースで勝つためには軽くしないといけない。。
当時の職人が考えた技術です。
しかも、この潰しは、
デザインにも一役かっている
とも言えると思います。
正に、機能美ですね。

ラグ(パイプを繋ぐ部品)処理なんかも、
各メーカーによって異なり、
かなり手のこんだモノもあります。


(この写真は借り物)
ここは、
ビンテージロードバイクの楽しみの一つ
でもありますね♪
こういう工芸品だともいえるもの、
大切に残して行きたいものです。。
さてさて、
ビンテージものは、
パーツのリペアが付き物です。
今回は、BBをリペアしたいと思います。
BB=Bottom Bracket
ペダルが付いてるクランクの、軸の、
ベアリング部分です。。
カップ状の部分とシャフトとの間で鋼球が転がり、
ベアリングを構成しています。
Campagnolo C record
カップ

シャフト

見ると、球が転がるところが、
ガタガタ、ザラザラに摩耗しています。
通称、虫食い。
もうこうなったら、
回転はゴリゴリ、ゴロゴロ、
新品に交換、となります。
しかーし、
そんなん面白くない。
捨てたら、楽しみが減ってしまいます。
リペアします。
旋盤なんか使いません。
子供の頃からの経験、手感が頼り。
ハンドシェイプです。
まずはシャフトから。。
(作業に夢中になり途中経過なし。。)

次にカップ。

最後に鏡面仕上げ。

真円度を保ちつつのハンドリペア。
その方法には、
確率、統計の考えも含まれてます。
と、勝手に思ってます。
で、
で、
実際、回転はどうなるのでしょう。
簡易的に比較しましたのでご覧下さい。
リペア前
リペア後
脱脂状態なので、
シャーっという音がしてますが、
回転、ゴロツキ感、全く違います。
リペア後は、
加速しているかのようにも感じます。
大げさですね。
マニアックな世界、
いかがでしたでしょうか(笑)
ほいでは、自転車ネタはまたいつか(^^)

1960s. WELTER
イタリアから届いたばかり♪